こんにちは、髪ふさアドバイザーの吉宮です。
治療自体が難しかった女性の薄毛。
その女性の薄毛の悩みを解消へと導く治療法として、
成長因子を頭皮に注入する毛髪再生治療が生まれました。
では、毛髪再生治療がなぜ有効なのでしょうか。
本当に有効なのか、その程度は?
毛髪再生治療のしくみを知って、効果の程度も押さえておきたいと思います。
ある程度の知識を前もって得ていると、
カウンセリングを受けた際に、本当に知りたいことをきちんと質問することができます。
また、質問に対するクリニック側の回答も、よく理解できると思います。
では、繰り返しの部分もありますが、お付き合いくださいね。
成長因子が薄毛を改善するって、どうやって?
女性の薄毛治療を可能にした、というだけでも想像する未来が明るくなりますが、
薄毛が治るしくみも把握しておきたいですよね。
毛髪再生治療ってどういうもの?
「 21世紀は再生医療の時代」と言われているように、
数十年のうちに、幹細胞やiPS細胞を使った治療法は、
目覚ましい進歩を遂げています。
そういった研究成果を応用したものが、毛髪再生治療と呼ばれているものです。
ただ、現在、私たちが受けることのできる治療は、
毛髪再生治療といっても、
髪の生えていない場所に、髪を生やすものには至っていません。
HARG治療もそのほかのメソセラピー治療も、
産毛であっても、髪が生えていなければ、効果はありません。
どちらかと言うと、私たちの体の中に元々備わっている、
自然治癒能力を「呼び覚ます」治療法に近いと思います。
引っかき傷ができても、しばらくすると治ってしまいますよね。
子どもの頃はすぐにきれいに治ったけど・・・。
大人になると、けっこう痕が残ったりするわね。
え? そうなんですか?
私は、割とすぐに、きれいに治りますよ?
・・・・そう、それは、よかったわね。
・・・お、大人になると、確かに治りが遅くなりますよね。
それがフツーですよ。
そういう再生能力を、活性化させて、
機能の回復を助ける治療法、と捉えるとよいと思います。
髪のない場所へ髪を再生させる「真の毛髪再生治療」は、
研究者の方々が人生をかけて、鋭意研究中ですので、しばしお待ちくださいね。
ということで、現在「毛髪再生治療」とさかんに言われている治療法とは、
毛母細胞に直接働きかけ、
極端に短くなってしまった毛周期(ヘアーサイクル)を正常化することで、
再び健康な髪を生み出す機能を取り戻そう(再生)という治療法です。
成長因子がどうやって髪を生やしてくれるの?
ここで、成長因子(グロースファクター)が活躍します。
培養した自分の幹細胞、
もしくは、成長因子のみ(培養上清液)を患部に導入することで、
毛母細胞が活性化、分裂、増殖を始めます。
そのことによって、元々存在していた自己の幹細胞までもが刺激を受け、
再び、そこから成長因子が放出されるようになるのです。
こうした作用により、発毛機能が徐々に回復し、正常化に向かいます。
やがて、正常な毛周期を取り戻すことで、
薄毛地帯に時間を追うごとに元気な髪が再生される、ということですね。
薄毛と抜け毛の原因「ヘアーサイクルの異常」ってどういうこと?
髪には「ヘアーサイクル」というカレンダーがあります。
ヘアーサイクルを日本語で言うと、「毛周期」ですね。
髪は常に「生える⇒成長する⇒抜ける」という、
大まかに3つのステップを繰り返しています。
このヘアーサイクルが「乱れる」というのは、
このステップの内の、
髪が「成長する」大切な期間が極端に短くなってしまう、ということです。
カレンダーに例えれば・・・?
春に目覚めて、初夏が来たと思ったら、
いきなり晩秋で冬に突入?
それぞれのステップの名称は、
「成長期」(髪が生まれ、成長する期間)
↓
「退行期」(髪が成長をやめ、毛乳頭から切り離される時期)
↓
「休止期」(自然に抜けるのを待つ期間)
となります。
健康な人ならば、
「成長期」4~10年(女性)
3~6年(男性)
「退行期」2~3週間
「休止期」3~4カ月
見る資料によって、それぞれの期間の長さには多少の違いがあります。
ところが、薄毛治療前の方の場合は、
「成長期」数カ月(1年未満)
「退行期」2~3週間
「休止期」3~4カ月
となっており、徐々に頭髪全体を占める休止期毛の割合が増えていきます。
※ 記載している期間についてはおおよそのものです。
成長期が数カ月しかないわけですから、
当然、栄養も行き渡らず、十分に成長しきれません。
つまり、細く産毛状の髪のまま休止期に入り、
やがて、か細いまま、抜けます。
栄養を受け取っていないので、太くなれず、
細く、か弱いので簡単に抜け落ちてしまいます。
次に生まれる髪はもっと細く、弱々しく、抗う力もないまま、
シャンプーやブラッシングの刺激で「はい、サヨウナラ」です。
まるで負のスパイラルですね。
それを繰り返すうちに、だんだんと地肌が目立つようになってしまうのですね。
この状態が、男性のAGAであり、
女性のびまん性脱毛症(FAGAを含む)なのです。
薄毛治療の特徴(メリット・デメリット)
このように、成長期の短縮によって、髪の成長がはばまれ、
栄養が十分に行き渡らずに、じょじょにやせてコシもなくなり、
短いままに脱毛を繰り返すようになるのが薄毛進行の仕組みとなります。
そこで、この短くなってしまった成長期を、
きちんと元の正常な成長期に戻そうというのが、現在の薄毛治療の目的であり、目標です。
それに対するアプローチの方法が、
- 「医薬品(内服・外用)によるか」
- 「再生治療によるか」
という違いなだけですね。
【医薬品による治療の特徴】
- 時間はかかるが、1回ごとの治療費の負担は少なくて済む。
- ミノキシジルなどに副作用がある
【成長因子による毛髪再生治療の特徴】
- 手頃な価格での再生治療
- 副作用の心配がほとんどない
- 医薬品治療とくらべて発毛効果が高い
- 複数回の施術が必要
【幹細胞を使った毛髪再生治療の特徴】
- 1回きりの施術で効果が見込める
- 1回で継続した効果が期待できる
- 周辺の健康な髪へも効果が及ぶ
- 効果を実感するまでが早い
- 成長因子のみの治療にくらべて高額
- 施術方法によってはダウンタイムあり
毛髪再生治療をした、その後は?
男性の場合は、男性ホルモン(DHT)が活性化しているので、メソセラピーだけでは不十分で、生えた毛髪を維持するためにも、デュタステリドかフィナステリドの服用が必要です。
女性の場合は、
毛髪再生治療を終えた後は、サプリの摂取と生活習慣を整えることで、効果を長引かせることが可能になります。
栄養が不足していると、毛母細胞にまで栄養が届かないので、健康な髪を生みだすことができません。
あとは老化の影響もあるので、毛髪再生治療の効果は永遠ではありません。
様子を見ながら、必要であればその都度、メンテナンス治療を受けるようにしていけば、美しい豊かな髪を維持することも可能です。
まとめ
再生医療を応用した毛髪再生治療も、今では各クリニックでいろいろと種類があります。
それでも、基本は、自家細胞(自分の細胞)を使うか、成長因子のみを使うかの2種類です。
成長因子の治療では、安価ですが、定期的に治療を受ける必要があります。
自家細胞を使う治療は、1回きりというものが多く、個人差はあるものの、治療効果は長く維持されます。
その個人差という部分は、生活習慣、特に食習慣が大きく影響しています。
食事内容を見直しつつ、高品質な育毛サプリでサポートするのが、治療効果UPの秘訣です。
薄毛治療を受ける際には、それぞれの特徴を知って、何が自分に必要なのか、どの方法が向いているのかをじっくりと考えて決めてください。
ある程度の考えをまとめた上で、ドクターに相談してみると、一番いい方法をアドバイスしてもらえます。
これまで、女性の薄毛というのは、男性以上に「あきらめる」しかない悲しい老化現象でしたが、今はクリニックで何とかなる時代です。
いつまでも豊かな髪をキープして、明るい笑顔で過ごしましょうね。
女性の薄毛治療におすすめのクリニックはこちらにまとめています。