こんにちは、髪ふさアドバイザーの吉宮です。
薄毛を治すために病院探しをしていると、治療法の違いに悩むことがあります。
中でも、成長因子を使ったメソセラピー療法になると、病院によって名前も違ったりします。
そうなると、何がどう違うのか、効き目に差はあるのかなど、わからないことだらけで困惑します。
そこで、今回は大まかですが、
薄毛治療のためのメソセラピーについて、それぞれの違いなどを探ってみたいと思います。
発毛・育毛メソセラピーのメリットとは?
「メソセラピー」というのは、治療のための薬剤を、注射器などで直接患部に注入する治療法のことを指す言葉です。
このメソセラピー自体は、1952年にフランス人医師により開発された治療法で、リウマチや感染症など、さまざまな病気の治療に用いられ、その後、美容皮膚科でアンチエイジング療法として普及しました。
そして、今は薄毛治療のためにも利用されています。
【メソセラピーが向いている方】
- AGA治療薬が使用できない方
- 薬の副作用を避けたい方
- 発毛効果を高めたい方
- 女性
たとえば、フィナステリドなどのAGA治療薬を飲むと、腸壁から薬の成分が吸収されて血管に入り、血流にのって全身をめぐって薬の効果が頭皮に届きます。
これで十分に効果があるのですが、飲むお薬の場合は、体中をめぐるために、薬効の無駄も多くなります。
その無駄が、人によって副作用として現れてしまいます。
例えば、倦怠感や筋肉痛、精力減退など、お薬の種類や、それを服用した人の体質によって、いろいろです。
一方、メソセラピーはお薬（有効成分）を、ダイレクトに必要な場所に与える方法です。
つまり、頭皮に直接、薬効成分を届けるので無駄もなく、飲むお薬よりも効果が強く、早く現れる、といわれています。
発毛量が数倍アップするということです。
発毛・育毛メソセラピーの種類（タイプ）とは？
メソセラピー療法が薄毛治療に積極的に使われるようになったのは、再生医療の分野での研究が進んだことで、幹細胞から放出される成長因子が、毛根を活性化させ、発毛を大きくうながすことがわかったこともあります。
日本では、その先駆けとして有名なのがHARG療法です。
その後、毛髪再生治療として、さまざまな種類の治療法が登場しました。
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この二つが現在、手頃なお値段で誰でも受けられる毛髪再生治療（メソセラピー）のタイプです。
では、ついでに近い将来、登場しそうな毛髪再生治療をチェックしてみます。
期待！近い将来あらわれる毛髪再生治療
今、絶賛研究中の治療法に、「毛包再生治療」があります。
毛包というのは、髪の毛が育つ器官のことです。
その出口が「毛穴」で、頭皮から髪が生えている部分ですね。
この毛包再生治療は、DHTの影響を受けない後頭部から毛包を少し採取し、その中の上皮性と間葉性という２種類の幹細胞を研究室で増やします。
毛包は上皮性と間葉性の幹細胞から作られるので、これで、大量の毛包の種（毛包原基）を生産します。
それを、AGAですっかり薄毛になった部分に移植していくと、毛包が再生され、健康な髪が生えてくる、というものです。
生えてきた髪は、その後、後頭部の髪と同じく、正常なヘアサイクルを繰り返します。
この辺りは、自毛植毛と同じですね。
とても、楽しみな治療法ですが、まだまだ実用化には時間がかかりそうです。
実用化されても、マンション購入費ほどの費用はかかりそうですので、普及して値段が下がるまで、皆さんは現在できる治療で、カッコよさをキープしながら待ちましょう。
まあ、近い将来、登場するであろう毛髪再生治療の一つとして、ご紹介してみました。
このほか、IPS細胞を使った治療法なども研究されていますよ。
では、現実的な治療法へと戻りましょう。
成長因子を使った治療法（毛髪再生メソセラピー）
今、ほとんどの薄毛治療の病院で普及しているのが、成長因子を使ったメソセラピーです。
おそらく、オンライン診療でなければ、どこの病院でも手頃な値段でメニューにあります。
一般皮膚科（保険診療）では取り扱ってません。
各病院でのメソセラピー治療の違いは、使用する薬剤の違いです。
ふくまれている成長因子の数や種類、それ以外の有効成分の種類によります。
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少し大ざっぱに分けましたが、こんな感じです。
「その他の発毛・育毛メソセラピー」に関して
一般的な発毛・育毛メソセラピーは、線維芽細胞由来の成長因子５～10種類程度ですが、これは、数多くの成長因子の中から、特に発毛にかかわるものだけを選んで使っています。
なので、成長因子の数が少ないから効果が低いわけではありません。
また、どのメソセラピー療法も、次の成長因子の働きがメインとなります。
| 成長因子 | 働き |
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KGF （ケラチン細胞増殖因子） |
髪や皮膚をつくる成分のおおもとを生みだし、毛包内の発毛環境を改善していきます。 発毛を強力に促進し、脱毛を防ぐ作用。 |
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HGF－1 （肝細胞増殖因子） |
発毛効果因子を再び機能させる作用があります。 休止期の毛包を成長期へと誘導します。 |
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IGF （インスリン様成長因子） |
細胞の成長を促進する作用があります。 毛母細胞の細胞分裂を促します。 |
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bFGF （繊維芽細胞増殖因子） |
血管新生作用と皮膚の再生作用を持ちます血液の循環をよくするので、栄養分が頭皮へと行き渡ります。 |
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VEGF （血管内皮細胞増殖因子） |
血管細胞の増殖や分化を促進、血液の循環をよくする作用。 毛包に栄養を与える新生血管の形成を促進し、育毛の促進や毛髪の増量に働きかける。 |
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PDGF (血小板由来成長因子) |
毛乳頭細胞の増殖や、血管を新生する働きがあります。頭皮や毛包のダメージ修復を促し、発毛促進・脱毛予防の効果が期待できる。 |
こういった成長因子をベースに、さらに発毛有効成分を調合したものが、各クリニックの発毛メソセラピーです。
【各クリニックのメソセラピー】
- スマートメソセラピー
- 発毛・育毛メソセラピー
- ノーニードル育毛メソセラピー
- ヘアフィラーなど
このように、いろんな名称で登場します。
だから、迷うんですよね～。
発毛・育毛メソセラピーの治療効果と方法
では、成長因子を使ったメソセラピー療法の手法や効果などについても、確認してみましょう。
幹細胞を培養したとき、培養液の中に溶け出した成長因子のみを利用します。
このとき細胞そのものは取り除くので、拒絶反応などは起こりません。
注入した成長因子が細胞を活性化させ、発毛を促します。
また、外部から導入した成長因子の働きの影響で、もともとの幹細胞が活発化します。
それによって、自らの成長因子を放出する効果も期待できます（発毛効果がグーンと高まる）。
発毛・育毛メソの注入方法
以前は、メソセラピーというと、注射器で薬剤を頭皮に注入していく方法のみでした。
現在は、かなり細い針を使用するため、蚊に刺されるよりも痛くないのです。
それ以外にも、微弱な電気で成分を浸透させるエレクトロポレーション法など、そもそも針を使わない方法も登場しています。
それぞれ違うメリットがあるので、メソセラピーを受けるときには、よく説明を聞いて、自分に合った方法を選ぶといいでしょう。
痛いのが苦手なのに、無理に注射式を選ぶ必要はないと思いますよ。
ストレスのない方法で、気分良く治療するのが一番です。
発毛・育毛メソセラピーの治療回数（期間）
薄毛のためのメソセラピー治療の回数は、それぞれの薄毛の状態によって変わります。
平均的には、だいたい月に１回程度で、継続６回の施術です。
治療を開始するのに適した時期は、AGA治療スタートから半年の間が効果的とされています。
この時、AGA治療薬も飲んでいれば、さらに発毛効果が高まります。
発毛・育毛メソの効果と持続性
通常の発毛・育毛メソセラピーには、効果の持続性はあまりありません。
どちらかというと、治療効果の瞬発力を高める役割のようです。
なので、治療開始時にメソセラピーを併用すると、短期間に強い発毛効果を発揮し、毛量変化に期待できます。
HARG療法やジェットメソなどには、持続性があるとのことですが、男女の違いなど、個人差もあるようです。
成長因子の由来や種類よっても違いがあるので、くわしいことは、カウンセリングの時に先生にたずねるといいですよ。
薄毛治療で生えた髪はキープできる？
男性のAGAは強力な男性ホルモンDHTが存在しているので、常に抜け毛の脅威にさらされています。
AGAによる抜け毛をストップさせるため、フィナステリドを服用することで、一度再生した髪を健康に維持することができます。
発毛・育毛メソセラピーの施術費用
発毛・育毛メソの治療費用は、使用する成長因子の由来や種類・濃度によって変わります。
また、同時に加える有効成分の種類によっても値段は異なります。
さらに、治療範囲や注入方法によっても違います。
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【治療費用の目安】
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自家細胞を使った毛髪再生治療法とは?
成長因子を放出する細胞そのものを利用した治療法です。
自家細胞（自分自身の細胞）を使うので、拒絶反応の心配はありません。
この治療方法自体は、火傷や傷あと治療などに使われているもので、毛髪再生に応用したものです。
自家細胞を使った発毛メソセラピーの治療効果とは?
自分の健康な幹細胞を採取し、それを薄毛部位に注入することで、幹細胞が成長因子を大量に放出しはじめます。
その成長因子によって、毛包幹細胞が刺激され、発毛機能の活性化で、健康な髪が生え、薄毛が改善していきます。
また、幹細胞によって新しい血管がつくられるので、血流改善も促進されます。
メリットとしては、薄毛の周辺部位の毛髪にまで効果をもたらすことが期待できることです。
幹細胞の採取方法
幹細胞の採取は、クリニックによって違います。
例えば、「ケラステム毛髪再生療法（聖心美容クリニック）」では、お腹などから脂肪を吸引し、その中から幹細胞を採取します。
また、「ダブルマトリックス（湘南美容クリニック）」では、もう少しかんたんで、ストロー状のメス（針）で毛根を採取し、その毛包組織の中の２種類の幹細胞を使います。
湘南クリニックは
植毛手術も行っているので、その応用です。
こちらは、傷あとも目立たずダウンタイムもないので、女性に受け入れられやすい方法のようです。
どちらも、自分自身の細胞なので、免疫の拒絶反応は起こりません。
注入方法
注射器で液状にした薬剤（幹細胞など）を、薄毛部分に注入していきます。
たいてい局所麻酔をしているので、痛みは感じません。
麻酔の方法は、それぞれのクリニックで違います。
自家細胞の治療回数
１回です。
薄毛の進行度によっても違ってきますが、通常１回の施術で様子を見ます。
自家細胞の治療費用
同じように自分の細胞を使っても、治療法によって費用は異なります。
【治療費用の参考】
- ケラステム毛髪再生療法（聖心美容クリニック）
約150万／１回
- ダブルマトリックス（湘南美容クリニック）
約25万／１回
くわしくは、治療を受けたいクリニックの公式HPで確認してください。
効果の持続性
あります。
ただ、人間は日々、老化していきます。
つまり、永遠に効果が持続するわけではなく、体質や生活習慣などによっても違いがあるので、様子を見てメンテナンスが必要です。
肌の若返り治療（肌再生メソセラピー）と同じですね。
治療を検討している場合、治療効果やその後のケア、メリット・デメリットの説明をよく聞き、それを自分に当てはめてみてメリットが多いなら、その治療を選択する価値がある、ということになります。
治療効果を持続させるには、食生活の改善が一番、効果的ですよ。
興味のある方は、クリニックの公式サイトなどで、治療のくわしい仕組みや治療例の写真などが載っているので、一度、確認してみるといいですね。
まとめ
こうして見ていくと、一言で毛髪再生治療と言っても、それぞれ種類や特徴があることがわかります。
また、それによって効果にも違いがあることが見えてきます。
薄毛（AGA）治療で、毛髪再生治療をプラスするときには、価格の安さではなく、その効果や必要性なども、しっかりと確認して決めてください。
ドクターに、自分の薄毛症状にもっとも効果的な治療法は「どれですか」と相談するのもいいと思います。
その時に、治療予算も「このくらいまで」と告げておくと、ドクターも治療候補を選びやすいと思います。
やはり多くの患者を診て、症状と効果の関係を知り尽くしている専門知識に頼ることが、治療成功者への第一歩です。
まずは、信頼できるドクターと出会うところから始めましょう。
きっと、半年後には、明るく笑っている自分がいますよ。
