

こんにちは、吉宮です。
治験バイトに関心がある方が増えていますが、どんなことをするのか、よくわからなかったりしますよね。
そこで今回は、まだ治験バイトをやったことのない方のため、
- 治験バイトとは?
- 治験バイトの種類と報酬
- 治験バイトの申込み方法
という内容で、解説していきます。
これから治験バイトをやってみたい、と考えている方は参考にしてください。
治験バイトとは?なぜ高額報酬なのか
治験バイトとは、治験に協力する有償ボランティア活動のことで、実際はアルバイトではありません。
ただ、治験の協力者への謝礼が高額なため、参加者の間で「高額報酬の治験バイト」というような言い方が広まりました。

ここでは、わかりやすさを優先して、あえて「治験バイト」という言葉を使っています
治験バイトが何をするのかというと、治験の参加者として新薬や新商品のモニターを行います。
この治験(ちけん)というのは、もともと製薬会社が長い年月をかけて開発した新薬について「これまで以上に効果があって、かつ安全性についても問題ありません」ということを証明するためのデータ作りのテストです。
この治験で収集されたデータをまとめ、国の機関(厚生労働省)に提出します。
そこで治験データの内容が認められると、ようやく「新商品」として全国の薬局で発売開始となるわけです。
この治験に欠かせないのが治験モニターと呼ばれるボランティアで、製薬会社などから「協力してくれてありがとう!」と、謝礼金が支払われます。
【通院タイプの治験バイト】
- 7,000円~1万円/1通院につき
【入院タイプの治験バイト】
- 2万~3万/1泊につき
この有償ボランティアが、いわゆる「治験バイト」なわけですね。

ちなみに、この謝礼金も正確には「負担軽減費」といいます。
治験を経た新薬などの承認申請は、厳密には厚生労働省所管の独立行政法人である「医薬品医療機器総合機構」というところで行います。
この医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)は略して「PAMDA(パンダ)」と呼ばれています。
治験バイトは薬のモニターだけじゃない?
現在、治験モニターが必要とされるのは、なにも 新薬だけではありません。
薬のほかにも、トクホ食品、健康食品、化粧品類など、何らかの効果・効能をアピールしたい商品はこぞって治験を実施しています。
- 美容器具、健康器具
- トクホ食品
- サプリメント
- ヨーグルトや健康飲料などの機能性表示食品
- 美白効果やシワを改善する機能を持つ化粧品
- 育毛剤、薬用シャンプーなど
普段、何気なく使っている商品も、実はメーカーのこだわりが詰まっていて、その優位性を示すために治験データを活用する企業が増えています。

私の知っている中には、化粧スポンジの肌への影響に関する治験モニターもありましたよ
治験バイトの仕事とは?実際には何するの?
治験バイトの仕事内容は、モニターとして医師の指示どおりに薬や商品を使用することです(コレだけです!)。
その期間中に、定期的に担当医の診察を受け、治験データの採取に協力します。
治験バイトには普段どおりの生活を送りながら参加する「在宅・通院タイプ」の治験と、完全に医療施設に泊まり込んで行う「入院・宿泊タイプ」がありますが、どちらを選んでも治験モニターがすることは同じです。

治験は、必ずお医者さんに診てもらいながら進めます。
治験バイトはヤバいって聞いたけど、大丈夫?
治験バイトのことを調べて、治験モニターに登録しようかどうか迷っている時、一番心配なのが「安全なのかどうか」ですよね。
実は、このモニターの安全性については、製薬会社と治験スタッフが、もっとも注意を払っている部分でもあります。
例えば、お薬関連の治験で、少しでも体調変化があれば即座にケアしてもらえますし、医師の判断で治験の中止もあり得ます。
体調変化の可能性が高いのは、やはりお薬の治験ですが、万が一のサポート体制は構築されています。
もちろん、副作用のリスクについては前もって詳しい説明がありますし、想定外の副作用が起きないように、健康診断の上、モニター人選がされています。
さらに言うと、治験に参加したがために重篤な後遺症や死亡した場合には、手厚い補償があります。
そして、考えられる限りの安全性を確保できていない場合、そもそも国から治験を行う許可はおりません。
日本で行われる治験は、お薬すべてにかかわる「薬事法」という法律と、それに基づく省令「GCP(医薬品の臨床試験を実施するための基準)」にのっとって実施されます。
それ以前に、治験の実施許可がおりるのは、かなり厳しい安全性の基準を満たした場合にのみです。

この許可を得ずに行った治験は、完全に違法行為です。
治験内容(治験の方法から副作用のことまですべて)の説明を聞いた上で、治験モニターとして参加するかどうか、自分で決めます。
説明を聞いてから「やっぱ、やめときます」と断っても、まったく問題ありません。
治験の安全性を確保するため、次のことが実施されています。
- GCPで治験参加者の人権と安全を徹底遵守
- 治験審査委員会という第三者組織が厳しく治験をチェック
- インフォームド・コンセント(治験内容の説明と同意)で意思確認
治験バイトがヤバいのは、副作用があるから?
「治験は高いレベルで安全性の確保と、万全なサポート体制が構築されています」と言われても、やはり何となくモヤモヤします。
「副作用」と聞くだけで、まるで即死の運命か、のたうち回る自分を想像して、「やっぱ治験バイトはヤバい・・・!」と、逃げ出したい気分になりますよね。
もちろん、無理して治験バイトに挑む必要もないのですが、その前に副作用にもいろいろあることも知っておきたいです。
実のところ、副作用のない薬はほとんどありません。
市販の風邪薬などでも、使用書には「眠気」や「だるさ」を始め、いくつもの効能以外の症状が記されているはずです。
お薬を飲んだ後、のどが渇きやすくなったりしますよね、それも症状の一つです。
このように、お薬には、大なり小なり「目的以外の効果」「望まない作用」があり、それをまとめて「副作用」と呼んでいます。
- 夜中に足がつる
- むくみが出る
- 出血すると、血が止まりにくくなる
- 気分が落ち込む・日中ぼうっとする
- 胸がどきどきする
- 体がかゆくなる・・・etc
このように、副作用にも軽いものから、それこそ命に関わる重篤なものまであって、治験バイトでは軽めの症状が出る方は確かにいますが、全員に起こるわけでもありません。
もし副作用が出たら?
治験バイト中に、もし体がだるかったり、顔や手足に「むくみ」が出たり、「いつもと何か違う」と感じた場合は、必ず担当医師に報告しましょう。
すぐに診察してくれます。

入院・宿泊の治験バイトだと、看護師さんが気づいてくれますけどね
症状が軽い場合、そのまま治験を続ける意思があるかどうか聞かれるので、やめたい時は、その時点で治験モニターの中断が可能です。
途中で棄権したからと言って、トラブルになることはありません。
治験は、常にモニターさんの意思が尊重されますし、安全が最優先の世界です。
治験バイトの何がヤバいかについては、こちらの記事に詳しくまとめているので、参考にしてください。
『治験バイトって簡単にできるの?』 『治験モニターのバイトってヤバいんじゃないの?』 通称『治験バイト』は、高額報酬が期待できる有償ボランティア活動ということで、中高年の方々の間でも人気です。 …
治験バイトはどこで募集してる?
治験バイトをやってみたいという方は、まず治験サイトで登録します。
登録後、募集中の治験案件が閲覧できるようになるので、その中から、好きなものを選んで応募します。
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治験サイトから会員登録
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やりたい治験案件を選んで応募
-
事前説明会後、参加が決まる
-
治験モニターとして参加
治験サイトに登録後の流れを少し追ってみます。
1、治験サイトに登録
まず治験サイトに会員登録した後、現在募集中の治験案件が開示されるので、たくさんある中から興味のあるもの、やってみたいと思うものを選んで、応募します。
その後、返信が来るのを待ちます。

募集している案件の閲覧方法は、登録サイトによって違います。
2、事前説明会に参加する
事前説明会の日程が知らされるので、参加します。
事前説明会では、治験担当者から詳しい内容や報酬について、また心配なリスクについても、あらいざらいの説明を受けます。
説明内容に納得すれば、参加の同意書に記入して提出します。
説明を聞いて「自分にはできないな」と思えば、お断りしても問題ありません。

参加するかしないかは、あくまでも本人の自由意志です。
3、事前健診を受ける
治験モニターに参加を希望した方は、その後、しっかりとした健康診断を受けます。
この健康診断(事前検診)で、応募した治験にモニター参加しても問題がないかどうかを細かく調べます。
費用は無料です。
検診結果に問題なければ、晴れて治験モニター参加のキップを入手することになります。

この後、参加組、予備組、キャンセル待ち組などに分かれますが、その説明は省きます。
治験サイトの選び方
モニターを募集している治験サイトにもいろいろあるので、なるだけ正規の治験コーディネーター(CRC)が運営している治験サイトを選ぶようにしましょう。

このCRCは治験モニターさんと、治験を行う医療機関との橋渡し役を担っています。
正規の治験サイトでは会員登録料や仲介料、その他のモニター自身の金銭的負担はありませんが、それ以外だと、受け取る金額がさまざまな理由でピンはねされている可能性があります。
また、治験モニターと、体験モニターとは別物なので、混同しないようにしましょう。
【体験モニターの例】
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こういう体験モニターは、治験モニターではありません。
- 募集内容の文章に「治験バイト」という言葉を使っていない
- 会員登録料なし
- 自己負担なし
最低限これだけは確約している治験サイトを選びましょう。
治験バイトは自己負担なしの治験サイトがおすすめ
治験バイトを始めるなら、どの治験サイトに登録するかは重要なポイントです。
ここでは、「自己負担なし」「登録料なし」「中間マージンを抜かれることなし」の治験サイトをご紹介いたします。
どちらも初心者にやさしい対応で、わかりやすいのが特徴です。
モニターの安全性重視・お金の自己負担は一切なしなので、安心して治験バイトに取り組めますよ。
1位 テミスゲートの治験モニター募集サイト
- 20~80歳までの男女を幅広く募集しています。
- 日帰りや土・日限定の治験案件もあります。
- 初めての方でも安心して取り組める丁寧なサポートがあります。
- 報酬の受け取りは「振込」か「手渡し」が選べます。
- モニター登録後、医薬品や健康食品、化粧品の治験の案内がメールで届くので選びやすい
初めての治験モニターという方なら、テミスゲートからスタートするのもいいでしょう。
テミスゲートは比較的、初心者が取り組みやすい短期・日帰り・通院タイプの治験案件を取り扱っています。
さらに、土日限定の治験などもあるので、仕事をしながらちょっとしたお小遣い稼ぎができるのも、うれしいですよね。
もちろん、本格的に取り組みたくなれば、長期・入院タイプの治験も紹介してもらえます。
そうやって、経験を重ねて信頼度がアップすれば、テミスゲート側からクローズドの特別案件の打診も来たりするようです。
初心者からベテランまで、ていねいなサポートをしてくれるのが、テミスゲートです。
2位 コーメディカルクラブ(シスモール)の治験モニター募集サイト
- 20歳以上の男女を対象とした治験モニターを募集しています。
- 関東⇒東京・神奈川・埼玉・千葉に在住の方
関西⇒大阪・兵庫・福岡に在住の方 - 花粉症の方大募集中
- CRCとしても実績ある大手治験サイトで、サポート体制も万全です。
- 初心者でも参加しやすいようにサポート体制もあり、治験施設も充実しています。
- 定期検診も無料実施しています。
コーメディカルクラブは東京と大阪を拠点とした治験サイトで、関西在住の方でも参加できる案件が多いのも強みです。
もちろん短期・通院タイプの治験案件もありますが、どちらかというと本格的に取り組みたい方に向いているかもしれません。
体調の変化が気がかりな人でも、治験モニターに参加すればお金を掛けずに検査が受けられ、専門医からのアドバイスもあります。
大阪・兵庫・福岡にお住まいの方や、本格的に治験モニターに取り組みたい方などにおすすめの安定した治験サイトです。
治験バイトは日帰り・在宅・通院もあり!?
治験バイトは入院・宿泊して行われるものと思われがちですが、通院や在宅でできるものもたくさんあります。
どれを選ぶかは、完全にモニターの自由です。
大まかに分けると次の2種類です。
- 通院・在宅タイプ(日常生活を送りながらできる治験バイト)
- 入院・宿泊タイプ(24時間の拘束ですが、報酬は高い治験バイト)
在宅・通院の治験バイト
入院・宿泊が不要な治験バイトです。
普段通りの生活をしながら、決まった時間・決められた方法で商品を使い、指定日に医療機関に出かけて検診を受ける、というスタイルです。
中には、医療施設に出向いた、その日一回きりの日帰り治験モニターもあります。
在宅でできるので、女性や学生、あとは会社勤めの方に人気があります。
- きちんとルールを守れる方に向いています
入院・宿泊の治験バイト
医療機関に入院・宿泊して行われる治験バイトです。
医薬品系に多く、看護師のサポートがあるので安心感もあり、報酬も高いです。
拘束時間が24時間と長いですが、検査以外の時間は自由に過ごせて、DVDやゲーム、マンガなども豊富に取りそろえられています、
施設によっては、パソコンなども自由に使えるように用意されています。
治験期間は数日~数か月と幅があり、学生やフリーター、自由業の方、また定年退職後の比較的、時間の自由がきく方などが多いです。
- 他人との共同生活が苦にならない方に向いています
治験バイトは採血あり
治験モニターは、通院・入院の両タイプとも採血することが多いので、注射が苦手な方は、採血しなくてもいいものを選ぶと、心の負担が軽くなるでしょう。
入院タイプは採血の回数が多めです。
宿泊先の医療施設で治験モニターがどのように過ごしているかは、こちらの記事を参考にしてください。
このところ「治験バイトやってみようか」という方が増えていますが、実際どんなことをしているのかわかりにくいため、「治験バイトってやばいやつだろ?」「おまえ、それ大丈夫?」などと周囲に心配されます …
治験バイトの向き・不向き
治験バイトは、だれでもできますが、人によって向き・不向きはあります。
たとえば、治験バイト期間中は「飲酒制限」「運動制限」「就寝時間厳守」など、参加する治験によって、モニターにもいろいろなルールが設定されます。
その決まり事を、誰かに見られていなくてもきちんと守れる真面目さが必要とされます。
治験バイトに向いている人
- 採血に苦手意識はない
- 決められたルールは生真面目に守る
- 人の話(説明)はしっかりと聞き取れる
- 疑問に感じたことはきちんと質問して解決できる
- 時間がきちんと守れる
- 一人でも静かに過ごせる
治験バイトに不向きな方
- 採血が苦手・苦痛
- 約束を守るのが苦手
- 時間にルーズな性格
- 日本語での説明が理解しにくい
「治験バイトを始めた、きっかけは?」
治験に向いている人も不向きな人も、治験バイトを始めるきっかけは、こんな感じです。
- 短期間でまとまった金額を稼ぎたい(高額報酬)
- 本業に影響しない範囲で、まとまった副収入がほしい
- 新薬・新商品をいち早く試したい
- お金のかからないボランティア活動をしたい
- 一人でできるボランティア活動を探していた
- 社会貢献しながらお小遣い稼ぎがしたい
- 生活習慣を見直すきっかけがほしい
- 無料で健康診断したい

動機は何でもいいんです。
参加するだけで、だれかの助けになっているので、それで十分ですよね
初心者のためのヤバくない治験バイト解説【まとめ】
治験バイトの実態は、治験の協力者としての有償ボランティアのことです。
情報が少ないために、活動内容がわかりにくく不安を感じることもあるでしょうが、安全性に関しては法律と倫理の両面から高い水準で厳重に守られています。
また、報酬の高さも「ヤバいから高額なのでは・・・?」ということはなく、それだけ重要な役割を果たす医学ボランティアへの製薬会社など大企業からの謝礼であり、負担を軽減するための費用と思えば、正当な額です。
また、どの段階であっても治験モニターをやるか、やらないかを決めるのは自分自身で、その意思は常に尊重されます。
これから治験バイトを始めようかという方は、登録する治験サイトの選び方さえ間違えなければ、有償ボランティア活動を楽しみながら続けることができると思いますよ。
高齢になっても需要はあるので、長く続けられるいい趣味になるかもしれませんね。
『治験バイトしたいんだけど、どこで申し込むの?』 『治験バイトって在宅でもできるの?』 治験バイトに関心があってチャレンジしてみようかな、と考えている方に初心者でも …