

こんにちは、吉宮です。
最近、『治験モニター募集』の広告をよく見かけるようになりましたが、その仕事内容とは実際どのようなものなのでしょうか?
治験モニターに興味があっても、実態がわからなければ不安ですよね。
特に入院参加の治験モニターなどは、周囲に経験者がいなければ、何が行われて、どうやって過ごしているのか、ネット検索してもなかなかわかりにくいです。
思い切って応募してみたものの「確かに報酬は高額だけど、ちょっと自分には向いてないかも・・・」と途中でやめてしまう方もあるようです。
そういったミスマッチを防ぐためにも、前もってどういったことをするのか、ぐらいは知っておきたいですよね。
そこで今回は、入院しての治験モニターに参加した方の体験談から、その実態を探ってみたいと思います。
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このように、主に入院タイプの治験モニターに関する情報をまとめています。
興味のある方、参加を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ある程度、実態がわかれば、安心ですよね。
治験モニターってバイトなの?仕事内容は?何をすればいいの?
治験モニターは、若い方々の間でも「高額報酬」「治験バイト」として注目されていますが、実はボランティア活動の一環なんです。
ジャンルとしては医学ボランティアですね。
治験モニターの仕事内容とは?
治験モニターとしての仕事内容は、商品として完成しているけれどまだ発売されていない新薬や商品を使用することです。
薬や健康食品、化粧品・育毛剤などを発売前に実際に使用してみて、その効果のデータ採取を行います。
製薬会社は、そうやって集めたデータを厚生労働省に提出します。
精査された後に、問題なしと判断されれば薬の販売許可(認可)が下り、全国の病院・薬局で販売することができるようになります。
健康食品や育毛剤などは、治験のデータを根拠として、商品のPRなどに活用することで売り上げを伸ばせます。
治験モニターは報酬あり?
治験モニターは有償ボランティアなので、報酬ありです。
「有償」というのは、お礼としてお金が払われる、ということです。
治験を行う製薬会社などから、謝礼という形で決して少なくない金額が渡されるため、治験モニターは高額バイトとも呼ばれるようになったようです。

それを高額と思うか、妥当と感じるかは、人それぞれです。
治験モニターは日帰りもあり!?
治験モニターは入院タイプ以外にも、日帰りや在宅で行うものもあります。
- 在宅・日帰りでの治験モニター
日常生活を送りながら、定期的に通院してデータ採取
あるいは、一日だけの日帰り参加 - 入院しての治験モニター
病院などに数日間、入院してのデータ採取

どちらを選ぶかは自由です。
在宅・日帰りタイプは、決められたとおりに薬や商品を使用して、定期的に病院でデータ採取をすればいいだけなので、気楽に治験モニターに参加できますし、初心者向けでもあります。
入院タイプは、1泊2日~30日以上といろいろありますが、日数が増えるほど受け取る謝礼金額も増えるため、参加獲得の競争率は高くなります。
ただ、入院期間中は外出などはできないため、長期休暇がとれる方などに向いています。

今回は、この入院タイプのモニター生活について詳しくチェックしていきます。
治験モニターって やってみたいんだけど、ちょっと不安 副作用とか大丈夫? 初めて「治験モニター」という単語を知った時、それが何なのか想像がつきませんよね? そして、 …
縛りがキツいが高額報酬!?入院治験モニターの仕事内容と流れとは?
やはり入院タイプの治験モニターだと拘束時間も長いため、その分、受け取り金額も高額となります。
問題なく最後までやりきり、笑顔で謝礼を受け取るためには、治験モニターとしての仕事内容や、入院施設でどうやって過ごすのかなどは知っておいたほうがいいでしょう。

2泊3日のケースで見ていきますね。
タイムスケジュールは、治験施設や治験内容、規模によって異なります。
治験モニターの初日(一日目)
当日、指定の病院へ集合です。
集合時間に遅れないように到着してくださいね。

遅れると、予備グループの方と交代になってしまいます
入所(16:00)
↓
説明会(30分程度)治験の内容や手順、施設などの説明
※治験モニターに応募後の事前説明会とは別で、モニターに選ばれた方への入院説明です。
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夕食(19:00)病院側が用意してくれます
↓
入浴タイム
↓
(自由時間)
↓
就寝時間(21:00消灯)11時ぐらいまでOKなところもあります
治験モニター二日目
ぐっすり眠った翌日は、早起きです。
二日目から本格的に治験が始まります。
起床(7:00)
↓
体調確認(体温測定)
↓
医師の診察(問診・採血)
↓
投薬(治験スタート!)
↓
- 医師の診察
- 定期検診
(自由時間)
↓
昼食(12:00)
↓
- 医師の診察
- 定期検診
(自由時間)
↓
夕食(19:00)
↓
入浴タイム
↓
(自由時間)
↓
就寝時間(21:00消灯)

スケジュールは治験の内容によっても異なります。
治験モニターの最終日(三日目)
2泊3日の治験モニターの最終日は、このような様子でした。
起床(7:00)
↓
定期検診
医師の診察
↓
朝食(10:00)
↓
治験終了(退所の説明・謝礼の受け取りなど)
↓
退所・帰宅
※後日、事後検診がある場合は、必ず参加します(ある場合は、約1週間後)
2泊3日の例なので、少しあわただしい様子ですが、長期になると、もう少し落ち着いた感じのスケジュールで、通常は食事も3食用意されます。
この治験モニターをされた方は、「2泊3日×2回+4通院」のモニターへの参加でした。

その時の感想がこちらです
40代男性の治験モニター体験談①「衝撃!ヤバすぎる採血の嵐」
先ほどの「2泊3日×2回+4通院」の治験に参加された男性の体験談です。
時期をずらして取得した夏季休暇を利用しての初参加です。
健康な成人男性という条件で、入院での治験モニターでした。
3回目の応募で、ようやく本試験への参加が決まりました。
内容は、簡単に言うと、ジェネリックと先発医薬品とで作用に差異がないかどうかを調べるのが目的の治験でした。
「BE試験」というらしいです。
実は、今回が治験モニター初参加だったのですが、一言で言うと「採血の嵐」という印象でした。
副作用とかは特に何もなかったのですが、一生分、採血した気分で正直疲れました。
他の参加者の中には、貧血でフラついた人もいたようですが、私は心はヨレヨレでしたが、体力的にはまったく問題ありませんでした。
途中でギブアップすることもなく、最後までやりきりました。
ただ、「もう、今回限りにしよう」と思って、ようやく最終日を迎えたのですが・・・
手渡しで十数万円の謝礼を受け取った後、帰宅途中の電車の中、スマホでまた次の参加を検討し始めた自分に笑ってしまいました。
ゲンキンなものですね!
《40代 男性 T・Kさん(会社員)》 |

このように、治験は新薬だけでなくジェネリックの場合もあります。
ジェネリックというのは、先発医薬品(新薬)の特許が切れた後に、「成分内容も効き目も安全性もまったく同じものである」と厚生労働省に認められた後発医薬品のことです。
BE試験(生物学的同等性試験)とは、ジェネリックと先発医薬品とが「効果も安全性も、全部おんなじですよ」と証明するための試験です。
つまり、T・Kさんが参加したこの治験は、新しく作成され完成したジェネリックが「先発医薬品と効果・効能ふくめ同等品質です」ということを証明するためのデータ採取(BE試験)だったわけです。
そして、ここで得たデータを厚生労働省に提出し認可されれば、全国の薬局などで、このジェネリック医薬品が販売され始めます。

こうやって、お財布にやさしいジェネリック医薬品が使えるようになるんですね
30代男性の治験モニター体験談②「過酷!眠くても眠ってはならない!?」
こちらは30代の男性(I・Aさん)からいただいた治験モニター生活体験談です。
入院タイプの治験モニターの様子をくわしく教えてくれたので、一部抜粋してご紹介いたします。
4泊5日を2回+4通院の治験モニターに参加。
治験モニター初日(一日目)
治験モニターの初日は、打ち合わせどおり現地集合です。
【初日】夕方に入所
初日は心電図や血液検査などで健康状態の確認をして、そのまま休みました。
治験モニター二日目
入所の翌日、いよいよ本格的に治験モニターの始まりです。
【2日目】
朝、起床してすぐに健康状態の確認
↓
その後、一人ずつ順番に治験薬の投薬がスタート
↓
- 投薬後は、ベッドでおとなしく過ごす
- その間、短い間隔で看護師による採血あり
- 4時間経過した後は自由時間
↓
(自由時間だが眠ってはいけない)
治験メモ
投薬後は眠ってしまってはいけないとのことで、スマホの動画を見たり、ゲームをしたり、病院のマンガを読んだりして過ごしました。
うっかり、ウトウトしかけると、看護師さんにやさしく起こされます。
投薬後のベッド拘束タイムは、どうしても睡魔との闘いになるので、暇つぶしにいかに夢中になれるかがポイントかと思われます。
治験モニター三日目の流れ
【3日目】
朝から採血のみ
治験メモ
一日中、DVDを見たり、ゲームしたりして自由に過ごしました。
ただ、外出とかはできません。
治験モニター四日目の流れ
【4日目】
特に検査も何もなし
治験メモ
特に検査をすることもなく、一日中、マンガを読んだり、ネット検索したりして、のんびり過ごしていました。
治験モニター最終日の流れ
4泊5日の治験モニター最終日の様子です。
【5日目(最終日)】
起床後の問診のみ
↓
朝食を食べた後、退院手続をして帰宅しました。
後日、事後検査がありました。

謝礼の受け取りは後日、銀行振込だったようです
治験モニターをした感想
今回、「4泊5日×2回」をしたA・Iさんに、入院タイプの治験モニターを体験してみて気づいたことや感じたことなどを聞いてみました。
量は私にはやや物足りない感じでしたが、健康にいいと思って、今後の参考にするつもりでいただきました。
治験の施設にもよるかもしれませんが、Wi-Fiが使用できるので、スマホやタブレットとかは持参したほうが、充実した治験ライフが過ごせます。
それに飽きれば、病院にはマンガや雑誌なども学校の図書室なみにそろえてあるので、退屈はしないと思います。
学生さんや、資格試験のために勉強中の方は、長期入院の治験モニターだと検査以外は自由時間が多いので、勉強がはかどること間違いなしです。
治験モニター終了後も特に副作用もなく、普段通りの生活をしています。 《30代 男性 I・Aさん(塾講師)》 |
このように入院タイプの治験では、採血が多いのが特徴です。
治験内容によって違いはあるのでしょうが、毎日毎日、同じ回数の採血をし続けるわけでもないようです。
時間がゆるすなら、長期入院の治験モニターを選ぶほうが、スケジュールにゆとりがあって、かえって体力的には楽かもしれませんね。
この I・Aさんは年に1~2回ペースで治験モニターに参加しているようです。
入院治験モニターに参加する注意すべきポイントとは?
泊まりがけで参加する入院治験モニターの場合、複数の参加者との共同生活のような要素があるので、決められたルールを守ることや、ある程度の協調性は必要だと思います。
ただ、ミスマッチを防ぐためにも、入院タイプの治験モニターを検討する場合、以下のことに留意してください。
- 泊まりがけの治験は集団生活の要素あり
- 朝は6~7時ごろが起床時間で、体温測定をします
- 治験薬はきまった時間に投薬があります
- 食事は全員が同じ時間に食べます
- 定期検診の内容は、採血・尿検査・心電図・血圧測定などです(治験内容によって、違いがあります)
- 定期検診は30分~1時間ごとにあります(主に採血です)
- 定期検診の時間以外は、院内で自由に過ごします(外出不可がほとんどです)
- 就寝時間は午後9時(治験内容や施設によっても違いますが、午後9時に消灯というところが多いようです)
以上の点で、「だいたい問題なさそう」という方なら、入院治験に参加しても途中離脱することなく、最後までやりきれると思います。

ダメそうだったら、途中でやめてもOKなんだって!
もちろん、諸事情で途中棄権することになっても、ペネルティーなどはありませんし、怒られることもありません。そこは安心していいと思います。
治験モニターは共同生活と言いましたが、他の参加者といっしょに何か作業をするわけではないので、コミュニケーション能力に自信がなくても特に問題はありません。
どちらかというと、一人で大人しく過ごせる方に向いています。
治験モニターに興味あり!参加する方法とは?
治験モニターに参加するには、まず治験モニターを募集している登録サイトを探し、会員登録をします。
治験モニターに特に資格などは必要なく、だれでも参加できますが、求められる資質としては、時間や約束事をきちんと守れる方です。
会員登録後、募集中の治験案件のくわしい内容をチェックして、その中からやってみたいと思うものを選んで応募する流れとなります。
ここで、一つ注意をしておきたいのは、悪質な募集サイトの存在です。
治験モニターをすると、製薬会社やメーカーから「謝礼」として、決して少なくない金額を受け取ります。
それを巧みに利用した非正規の募集サイトが増えているようです。
うっかり、そういうところに登録してしまうと、実際に治験モニターには参加したものの、いろんな名目で支払い義務が生じたり、何割かの中間マージンをさっ引かれて、他の参加者よりも低い金額しかもらえなくなったりするので、注意してください。
非正規サイトの見分け方の一つとして、SNSもふくめて「治験バイト」「副業」という言葉で呼びかけているところは、要注意です。

正規の治験モニター募集サイトでは、バイトや副業という言葉は使用していません
まとめ
今回は、泊まりがけで参加する治験モニターの仕事内容について、体験者の話をもとにまとめてみました。
体験談の中でよく耳にしたのが、「採血する回数が多い」ということです。
採血、つまり注射針を刺されることが苦手な方には、かなりストレスに感じるようで、それが治験モニターは「ヤバい」「怖い」という表現になるようです。
ただ、採血の注射はさほど痛くないので、最初は驚いても、ほとんどの方はすぐに慣れるそうです(私はムリそうですが・・・)。
また、規則正しい生活を強いられることに苦痛を感じる、という方も中にはいましたが、おおむね「体の調子が整ってよかった」という感想を持つ方が多かったです。
その規則正しい生活リズムをその後も維持できるかどうかは、また別の話だそうですが・・・

それでも、自分の体調を考えるきっかけになりますよね。
参加する治験内容については、必ず事前説明会があります。
詳しい内容はそこでわかるようになっていますし、治験スタッフに質問もできます。
治験モニターの募集・登録サイトを選ぶ上での注意点としては、
「治験バイト」と書かれているところは避け、謝礼としてお金を受け取ることはあっても、お金を支払うことはない、ということを覚えておいてください。
- 会員登録は無料
- 事前健診は無料
- 治験紹介料は不要
- 金銭的自己負担はなし
以上の点が明記されている募集(登録)サイトを選んでください。
社会貢献になるんなら 治験モニターに応募してみようかな こちらは、 治験モニターにチャレンジしてみたい、 と考えている方におすすめする、 ボランティア登録サイトをご紹介しています。 ていねいな …