治験ボランティア
やってみたかったのに・・・
まさかの失格!?

こんにちは、髪ふさアドバイザーの吉宮です。
治験(ちけん)は、新薬はもちろんのこと、育毛剤などの化粧品類もふくめて、有効性のある新しい商品が販売される前には、必ず行われるテストです。
そのテストの協力者である治験モニターの役得として、真っ先に新商品を試すことができる反面、お薬などの治験ではリスクの可能性もあります。
それでも、有償ボランティアということで、「治験モニターやってみたい!」という方は年々、増えていっているようです。
ある意味、とても魅力的な治験モニターですが、実はそのモニターに、どうしても選ばれない人・参加できない人がいます。
今回は、「治験モニターをやりたくてもできない人」とは、どういう方なのか、またその理由などをチェックしていきたいと思います。
治験モニターとは?
「治験」とか「臨床試験」という言葉は、最近、新聞やニュースでもよく見聞きするようになったと思います。
当サイトでも、薄毛治療薬や、育毛剤、薄毛対策サプリなどの効き目を知るために、閲覧できる治験(臨床試験)の結果などを、よく参考にしています。
治験とは、
長い時間をかけて開発された「おくすりの候補」を、その最終段階で実際に人に使ってもらい、人に対しての有効性と安全性を評価するテストのことです。
そこで集められたデータを厚生労働省に提出し、承認されて初めて、おくすりの候補は「新薬」として全国で販売できるようになります。
治験モニターとは、発売前のおくすりの候補を実際に使ってみる治験の協力者のことです。
治験モニターは
医学ボランティアとも言われています。
治験モニターについて詳しくは、こちらの記事にまとめています。
治験モニター(ボランティア)は誰でもなれる?
治験モニターになれるのは、どんな人なのでしょうか。
特定の条件でもあるのかな、と思っていると、意外と誰でもモニター登録できるようです。
それこそ、老若男女問わず、健康な人からそうでない方まで、普通に生活している人々の中から広くモニター募集されます。
健康な人だけが活躍するわけではない治験の世界!?
人材募集というと、健康な人というのが大前提のことが常ですが、この治験の世界に限っては、健康体でない人も活躍の場はたくさん用意されています。
例えば、治験にもいろいろあって、
食事をした時の、糖の吸収を抑えるお茶や、低糖の飴(あめ)などの試験には、普段から血糖値に問題のある方が適切です。
ニキビの治療薬や洗顔料の試験では、ニキビの悩みがある方々を募集しています。
育毛剤の試験には、薄毛の悩みがある方々が求められます。
また、花粉やハウスダストによる
目の充血やかゆみを抑える目薬の場合だと、そういうアレルギー症状に悩まされている人が選ばれます。
このように、医薬品や健康に役立つ商品というのは、それを必要としている方々のために開発されているので、やはり治験モニターに選ばれるのは、それを必要としている方々(患者や利用者)、ということになります。
また、健康な方は健康な方として協力してもらいたいことは数多くあって、やはり治験モニターとして需要があります。
このように、治験モニターはあらゆる人の参加が求められています。
治験モニターに参加できない人ってどんな人!?
治験モニターは、健康な人も、疾患を持った方でも性別に関係なく、だれもが資格を持っている・・・はずなのですが、
治験モニターを募集する治験案件一つひとつに、【参加の条件】というものが設定されています。
その条件を満たしていれば、応募することができますし、治験モニターに選ばれます。
逆に、参加条件を満たしていない場合は、モニターとして治験に参加することはできません。
正確には、参加できる治験がほとんどないか、断られる率が非常に高い、ということです。
では、どういった方が、治験に参加しにくくなるのでしょうか。
治験に参加できない人(100%断られる)はこんな人
まず、確実に治験モニターになれない方から見ていきます。
【妊娠している方】
妊娠中の方だけでなく、
妊娠予定の方も、その期間中の治験への参加はできません。
何がどうお腹の中の赤ちゃんに影響するかわからないので、安全性の確保ができません。
また、出産後の授乳期間の方も、治験モニターにはなれません。
これは母親の体内に入った医薬品、または有効成分が母乳を通して赤ちゃんの発育に影響をおよぼす可能性もあることから、モニター参加はできません。

お母さんの体と赤ちゃんの体はつながっています。
《治験モニターをしてはダメな方》
- 妊娠中の方
- 授乳中の方
- 妊娠予定の方
- 妊活中の方
【生活保護を受けている方】
生活保護を受けている方は、
治験モニターには参加することができません。
仮にうっかり治験モニターとして参加してしまうと、治験終了後に受け取る報酬(負担軽減費)によって、
生活保護の対象から外れたり
保護費の減額
ということになってしまいます。
(生活保護法第52条第2項による)

入院タイプだと、20万、30万円の謝礼をもらってる人多いもんね~。
その他にも、
生活保護受給者には原則として
「保健外併用療養費制度」は適用できないというのもありますが、
何より、年に数回の治験モニターで生活保護の対象外になってしまうことのほうが、困ると思います。
生活保護受給者は、治験ボランティアとして登録だけはできますが、モニター参加は原則として「不可」とのことです。
治験モニターに選ばれにくい人・参加できるものが少ない方
治験ボランティア登録はできても、
なかなか治験モニターに参加できない、という方もいらっしゃいます。
その代表的なのが、このような方々です。
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これらの方々が、なぜ治験モニターとして選ばれにくいのか、その理由を補足しておきますね。
【未成年者】
治験は原則として、成人を対象に行われます。
ただ、未成年者を対象としたものも多少はありますが、モニター参加する場合は、保護者の同意書が必要となります。
治験ボランティア登録時に身分証明が必要となるので、仮に偽って登録しても、事前説明会などでバレます。
無駄足となるので、成人するまで待ちましょう。
どうしても参加したい場合は、保護者を説得し、協力をあおぎましょう。
【外国籍の方】
国籍を条件に加えていることはあまりないのですが、日本で行われる治験では、日本人であることを前提に募集されるので、なかなか選ばれないことが多いです。
ただ、同じ医薬品や有効成分でも、人種や民族の違いによって効果に差が出たり、特有のリスクを生じることもあるため、
外国の方限定のモニター募集も多少あります。
日本に暮らしている他国出身の方は、そういう募集を選ぶようにするといいでしょう。
【混血の人】
ハーフやクォーターなど、混血の人は日本国籍であっても、モニターにはなかなか選ばれにくいようです。
お薬などは、先の項でも述べましたが、
民族的な(遺伝の)差異によって効果や安全性に違いが生じる可能性があります。
日本国内での臨床試験(治験)は、同じ人間でも特に大多数を占める日本人にとっての安全性と効果を評価するためのものなので、混血の方は、選ばれにくい傾向にあります。
ただ、治験にもいろいろあるので、混血の方でも問題ないものや、むしろ、混血の方に協力してほしい、というものもあるかもしれません。
また、国際結婚が増加していく中、混血の方の人口に占める割合が増えていくと、効果の差異なども検証するため、
混血の方も、一つのグループとして、モニター参加が求められることも当たり前になっていくかもしれません。
移民国家であるアメリカなどでは、
治験モニターをする方も「ヨーロッパ系」「ヒスパニック系」「アフリカ系」「アジア系」というように多彩なメンバーで行われます。
日本では、現在はまだ、日本国籍の日本人を前提とした治験モニター募集がほとんどです。
【刺青(いれずみ)のある方】
治験によって参加できるものと、できないものとがあります。
昔の「刺青」というと、
背中全面から肩、二の腕にかけての見事な芸術作品すぎて、受け入れられませんでしたが、
現在のチャームポイント的な「タトゥー」なら、大きさや位置で、参加可能なものも増えています。
めんどうかもしれませんが、その都度、確認したほうがいいと思います。
【健康保険証がない方】
健康保険証がなくても可能な治験モニターはありますが、選べる治験案件は限られます。
特に通院タイプでは、一般の患者にまじって診察を受けるので、健康保険証が必要なものがほとんどです。

あとで謝礼を受け取るので、診察代などの自己負担はありません。
通院不要の治験モニターならば、
健康保険証がなくても、運転免許証やマイナンバーカードなど、本人確認ができる身分証明書があれば、参加することができます。
実際に治験案件に応募する時に、確認するようにしましょう。
【住所不定の方】
住所不定の場合、
治験モニターに参加することはできません。
健康保険証や運転免許証など、現住所が記された身分証明書が必要です。
もし、住民票の届出地と実際の住所が違うなど、身分証明書の住所と現住所が一致しない場合は、
身分証明書に加えて、現住所と氏名が記された公共料金の請求書や領収書(3か月以内のもの)などを持っていくと、大丈夫です。
このように、治験モニターに参加するためには、現住所が記された身分証明書が必要です。
ボランティア登録はできますが、実際に治験モニターに参加しようとしても、治験を実施する医療機関から「お断り」されてしまいます。
受けられる治験はとても少ないと思っておいてください。
治験モニターに必要な身分証明書とは
治験モニターには現住所が確認できる、身分証明書が必須ということなので、どのようなものが証明書になるのか、さらっとまとめてみました。
《現住所が確認できる身分証明書とは?》
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《足りない身分証明を補完する補助書類とは?》
身分証明書に記されている住所と、実際に暮らしている場所が違った場合は、現住所と氏名が書かれた公共料金の請求書などがあれば、受け付けてもらえます。
【公共料金の請求書や領収書】
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公共料金の書類を、身分証明書と一緒に提出することで補完することができます。
公共料金とは、
- 電気代
- 水道代
- ガス料金
- 電話(通信)料金など
いわゆる、生活に欠かせない水道・光熱費など、公共機関が行う事業サービスへの支払いのことです。
これら公共料金の「請求のおしらせ」や明細通知が、補助書類になります。
ただ、この通知書の氏名(宛名)は親や兄弟姉妹の名前ではなく、本人(あなた)の名前でなくてはいけません。
住所が変更した場合は、
特別な事情がない限り、できるだけ早く、住民票の変更手続きをしておきましょう。
住民票を移したくない、何らかの事情がある場合、運転免許証などは、今は現住所で登録できるので、そういった手続きで、身分証明できるようにしておくと、何かと便利です。
治験モニターやってみたいけど、どうすればいいの?
治験モニターをするには、まず治験ボランティアとしての登録が必要です。
登録は、治験モニター募集サイトで行います。
CRC(治験コーディネーター)が運営している治験モニター募集(登録)サイトなら、会員登録は無料ですし、その後も安心です。

会員登録に会費が必要な募集サイトはおすすめしません。
会員登録後、
募集中の治験案件を閲覧(えつらん)できるので、その中から、やってみたいものを選び、応募します。
事前のていねいな説明会があるので、そこで内容を確認して、参加・不参加などが決まります。
登録からモニター参加までの流れは、
会員登録したサイト(CRC会社)によって多少の違いはありますが、自分で応募して、事前説明会を聞いた上で、自分でモニター参加を決める、という流れは同じです。
ボランティア会員として登録しても、
治験モニターを強制されることはありません。
まとめ
治験モニターに選ばれない人や、なかなかモニター参加が決まらない人について、ここまで確認してきましたが、いかがでしたでしょうか。
せっかくやる気を出してボランティア登録をしたものの、
「参加できる治験モニターがない!」
という事態に陥らないためにも、あらかじめ自分がモニターの参加条件から外れていないかどうか、知っておくことも大事です。
治験モニターは、非常に地味なボランティア活動ではありますが、より優れた新薬・新商品を世に送り出すためには、なくてはならない存在です。

治験モニターがいなければ、健康に役立つ新商品は一切、販売されなくなります。
治験モニターに興味を持ったなら、ぜひ、そのやる気のままに治験モニターとして活躍してください。
あなたが参加するだけで、日本のどこかで誰かが助かります。
そして、その社会貢献と負担に対しては、「負担軽減費」として謝礼が支払われます。
治験モニターは、正当な有償ボランティアです。
堂々と謝礼は受け取ってください。
よければ、治験モニターというボランティア活動を応援してくれた家族や友人に、受け取った謝礼報酬で、楽しい時間を分かち合ってみては、いかがでしょうか。

そうねっ。まとまった金額だし、パーッと温泉旅行もいいかもね~♪

・・・。

えっと・・・使い道はそれぞれ、ゆっくり考えてください。
治験モニターの登録サイトを
探している方は、こちらを参考にどうぞ。