こんにちは、髪ふさアドバイザーの吉宮です。
植毛をした後、「髪が抜けた」ということをよく耳にします。
薄毛の悩みを解消すべく、自毛植毛についての情報集めをしていると、ついつい悪い情報に目が吸い付けられます。
そして、不安が増すわけですが、その中の一つに、「植毛をした後、急に髪が抜けだした」というものがあります。
薄毛に悩む者にとって、「髪が抜ける」というワードほど、怖いものはありません。
もうそれだけで、植毛という未知の術式が「失敗しやすいのか?」「もしかして、思ったよりキケンなのかも」と、不安におちいります。
ネット検索する指すらふるえる絶望感に、せっかくの勇気もしぼみそうになりますよね。
今回は、そんな「術後に髪が抜けだした」という現象の一つ、「ショックロス」について、本当のところはどうなのか、くわしく見てまいりたいと思います。
良い情報も悪い情報も、全部知っておくことが、成功への第一歩ですもんね。
いっしょに、確認していきましょう。
植毛した後、急に髪が抜けていく!これってオレだけ!?
自毛植毛の手術を終えた後、しばらくして抜け毛が増えるということは、実際にあり得ます。
この抜け毛現象には2種類あります。
- ショックロス
- 一時的脱落
いずれも術後2、3か月の内に現れる症状です。
ただし、これらは想定内の出来事であって、それほど恐れる必要はありません。
そーてーないだって。
よかったね~♪
・・・抜けるんでしょ?
どう抜けるのよ?
怖いわよっ・・・
「ショックロス」と「一時的脱毛」の違いとは?
手術後の抜け毛という点は同じなのですが、抜け毛の種類としては、この二つは別物です。
大きな違いは、このような感じです。
【ショックロスと一時的脱落の違い】
【ショックロス】 もともと生えている髪(既存毛)が抜ける現象
【一時的脱落】 移植した毛根が、ヘアーサイクルをリセットしたために起こる抜け毛 |
このように、既存毛の抜け毛か、移植した髪が抜けるかの違いがあります。
ショックロスに関しては個人差があって、ほとんど抜けない人も大勢います。
じゃあ、一時的脱落ってのは?
移植した髪が抜ける「一時的脱落」というのは、だれにでも必ず起こります。
だけど、大丈夫。
これは植毛が成功している証(あかし)のようなもので、移植された毛根(細胞)が頭皮の内側で活動をはじめたからこその抜け毛です。
むしろ、喜びがわきおこり、顔がニヤついてしかたなくなると思います。
だれもが通る道で、その間、見た目を整えるアイテムもきちんと用意されています。
では、もともと生えている髪が抜けるショックロスとは、どういった現象で、なぜ起こるのでしょうか。
植毛手術の後に起こるショックロスとは、こんな抜け毛だった!
ショックロスというのは、大規模な手術をした後などに見られる、一時的な抜け毛の増加現象のことを指します。
自毛植毛も頭皮に無数の毛根を移植するという外科手術です。
毛根(グラフト)を薄毛部位に植え込む手術後、その周辺のもともと生えていた髪が抜けるという現象です。
普通でも一日に80~100本程度の抜け毛はあるので、多少抜け毛が増えても気にならない場合も多いのですが、薄毛の部分からの抜け毛には、やはり敏感になりがちですよね。
術後は毎日、鏡とにらめっこしているので、そういった変化に気づきやすいということもあって、慌てふためくのですが、一時的なものなので心配はいりません。
仮にショックロスが起こったとしても、全体の10%程度で、自分が思うほど他人は気づかなかったりします。
あくまでも一時的なものなので、その後半年~1年ほどで、元どおりに生えそろいます。
自毛植毛でショックロスが起こる原因とは?
ショックロスが起きるメカニズムは解明されていませんが、おおよその原因としては、植毛手術によって頭皮(生体)が傷つけられることで、引き起こされると考えられています。
【植毛施術に関する要因】
- 局所麻酔の影響
- 移植範囲の軽い炎症反応(小さな傷あとが無数にあるので)
- 植毛手術による周辺の血流への影響
こういったことが要因となって、今生えている髪のヘアーサイクル(毛周期)を乱れさせ、抜け毛につながる、とされています。
成長期にあった髪が植毛手術を境に休止期へと移行してしまい、数か月後に自然脱毛する、というものです。
まだ、成長期でいいのに、勘違いしちゃうのね~。
髪の毛って繊細なんですね。
ただ、抜け落ちた髪の下では、毛母細胞が新たな髪を生みだしているので、しばらくすると生えそろってきます。
【心因性の要因】
もう一つ、心因的なものも要因として考えられています。
現在、日本での植毛はFUE法が一般的です。
メスを使わず、極細の針状の器具を使うので、局所麻酔のみでも術中に痛みを感じることはありません。
また、この方法だと術後の傷あとの治りも早いので、本人の気分としてはストレスなど感じていないのですが、脳はストレスを感じています。
頭という非常に大事な部分へ、無数の針を刺すことで、身体に痛みは感じていないものの、脳としては極度の緊張を強いられているのではないかと思います。
同じような現象に、爪の変色というのがあります。
大手術や強いストレスを受けた後など、ちょうどその時期に生成された爪にくぼみができたり、青黒い色になって生えてきた、ということがあります。
人間の体は、思った以上に繊細にできているようです。
麻酔が効いているので手術中の痛みは感じないものの、心身に受けた強いストレスも無関係とは言えないでしょう。
ショックロスで抜け毛の起こる範囲とは?
抜け毛が起こるのは、主に毛根を移植した部分と、その周辺の毛髪に起こりやすいと言われています。
ただ、人によっては移植毛を採取した辺りでも起こることがあるようです。
植毛手術の際に、局所麻酔をかけた範囲、メス、パンチ(針)で頭皮を傷つけた範囲に、その可能性がある、ということですね。
ショックロスが起きやすい人とは?
ショックロスは誰にも起こるわけではありませんが、次のようなケースで「起きやすい傾向がある」そうです。
- 一度に広範囲の植毛をしたケース
- ストレスを感じやすい人
- 髪質の弱い人
また、数回に分けて移植される方でも、1回目では何も起こらなかったのに2回目ではショックロスが起きた、という例もあるそうなので、体調や体質によるところも大きいかもしれません。
ショックロスが起きる割合は?
長年、植毛にたずさわったドクターによると、植毛手術の後でショックロスが起きる割合は、全体の約2割ということです。
この2割の中には、軽症の方から、重度のショックロスを発症した方までが含まれています。
このように、さまざまな要因が重なり、体質や心因なども合わさって、ショックロスは起こります。
ただ、植毛手術後に抜け毛が増えると言っても、髪がごっそり抜け落ちるものでもありません。
抜けるのは髪全体の1割程度で、通常さほど不安視することはないようです。
ショックロスが起きたとしても、多くの方が抜け毛に気づかないか、ちょっと抜け毛が増えたかな、と感じる程度で治まります。
植毛部分も併せると、男性の短髪なら半年~1年、少し長めの髪や女性の場合だと1年半ほどで、ヘアスタイルを整えるのに十分な長さに戻るので、あまり深刻に悩む必要はないかと思います。
植毛手術後にショックロスを起こさないための予防対策とは?
メカニズムが不明なショックロスですが、ある程度、予防することもできます。
方法としては、AGA治療薬の作用を利用します。
フィナステリド(プロペシア)の脱毛を防ぐ作用や、ミノキシジルの血行を改善する働きを用いることで、ヘアーサイクル(毛周期)の乱れを抑えて調整する、という方法です。
また、ショックロスが重度で、部分的に目立ってどうしても気になる場合は、増毛パウダーやボリュームアップスプレーなどを利用することで、外出時の人目も気にせず、生えそろうまでの期間を乗り切ることができると思います。
現在は、商品の質や使い勝手も向上し、雨や汗にも強く、シャンプーで簡単にオフできる手軽さが人気で、今では女性の愛用者も増えています。
こういった見た目ケアに関することも、植毛クリニックできちんと説明してもらえますし、クリニックによっては専用アイテムなども用意されています。
まとめ
ここまで、自毛植毛の手術後に起こるという抜け毛「ショックロス」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
ショックロスについて言えば、一過性のものなので、時間が経てばまた生えてきます。
また、多少抜け毛が増えたとしても、通常は目立つほどでもないので、そう気に病むこともないでしょう。
とにかく、あまり神経質にならず、お医者さまを信頼しておまかせすることで、かえってショックロスも起きにくくなるのかもしれませんね。
良いクリニックにめぐりあってくださいね。
ここでは、自毛植毛クリニックのご紹介をさせていただきます。現在において、すでに最高水準に達し、さらに進化したFUE法を行うクリニックをまず、ご紹介。 生え際の産毛まで、再現可能なクリニックです。そこまで極めたならば、当然「植毛したってこと、人にバレた