きちみや

こんにちは、髪ふさアドバイザーの吉宮です。

 

 

最近、自分は薄毛ではないか、と悩んで皮膚科を受診する10代の男女が増えているそうです。

 

 

けれど、そのほとんどが――・・・

 

 

今回は、思い詰める若い世代の「薄毛」問題にしぼって見てまいりたいと思います。

 

 

 

 

10代の悩み「薄毛にちがいない」は気にしすぎ!?







「薄毛」という症状は、明らかにその兆候が見える場合から主観によるものまで、と非常に線引きがあいまいです。

 

 

また、「いじり」や「からかい」のネタにされることも多く、心理攻撃とも思えるやりとりが、メディアにおいても目につきますよね。

 

 

同僚やクラスメート、友人同士であっても、最初は軽いからかいだったものが、ほんの少しずつ「(わずかに悪意を秘めた)からかい」へと微妙に変化していき、言われる度に当人にとっては、苦痛以外の何ものでもなくなっていく。

 

 

けれど、そのやりとり自体、完全な悪意とは言い難く、どう伝えたら、やめさせることができるのかわからないまま、いじられ続ける。

 

 

言っている側も本人が苦笑いで応えるので、少しずつ「しつこさ」がエスカレートしていく、という悪循環に陥ります。

 

 

最初の段階で、事実かどうかはさておき、

 

 

「気にするから、そういうこと言わないで」と、

 

 

はっきり伝えられたらいいのですけれどね。

 

 

以前、皮膚科の先生にお話を伺う機会があったのですが、その中で、

 

 

「決して薄毛とは言えない状態なのに、自分は抜け毛が多すぎると、ノイローゼのように思い詰めて来院する患者が若い世代に増えている」

 

 

とおっしゃっていました。

 

 

原因は、身近な人からの言葉、だそうです。

 

 

それも、明らかなからかいではなく、何気ない指摘により、思い込むケースが多いようです。

 

 

それは、たまたま「寝ぐせでつむじがあらわになっていた」とか、

 

 

友人が頭に触った際に、髪の柔らかさが、直接地肌に触れている感じを与えたために、

 

 

「髪の毛薄いなあ」と、

 

 

つぶやかれたとか。

 

 

ほんのささいなことがきっかけで、思い悩むようになってしまうようです。

 

 

 

人間の髪の毛は一日に50~100本は、あちらこちらから抜け落ちます。

 

 

その範疇(はんちゅう)であれば、なんの問題もありませんよ。

 

 

それは生理的なものです。

 

 

―――と、

 

 

いくら周囲が慰めたとしても、本人は納得いきません。

 

 

「他人事だと思って・・・無責任ななぐさめなんかいらねーよ」

 

 

「ハゲかけてるのわかってて、ごまかそうとしてるっ」

 

 

「ウソ言ってる。ホントは薄くなってるって思ってるでしょ」

 

 

とか。

 

 

コンプレックスの無限迷宮にはまり込んで、非常にやっかいな心理状態となっていますから、人(特に親)の言葉が素直に伝わらないわけです。

 

 

う~ん――・・・困りましたね。

 

 

1日100本の抜け毛は薄毛じゃないの?その根拠とは?







ここで、髪の毛の伸び方、抜け毛についての一般的な基礎データというものがありますので、それを少々、ご紹介いたしますね。

 

 

頭皮の内側で、髪の赤ちゃんが生まれてから、その髪が伸びて抜け落ちるまでの一連の流れを髪の毛の周期―――毛周期(ヘアーサイクル)と言います。

 

 

この周期には大まかに分けて三つの期間に区別することができます。

 

 

  • 髪の赤ちゃんが成長する期間――成長期
  • 細胞が切り離され、成長が止まる期間――退行期
  • 完全に成長が止まり、抜け落ちるのを待つ期間――休止期

 

 

この三つの期間のそれぞれの長さは、

 

 

  • 成長期―男女平均3~6年
  • 退行期―2~3週間
  • 休止期―3~4か月

 

 

となります。

 

 

もちろん個人差はありますが、データ上はこういった感じです。

 

 

そして、毛の1日の成長率は0.35~0.45ミリ。

 

 

仮に3年間カットしなかったとすれば、40~50センチほど髪を伸ばすことができる、ということになりますね(計算上はね)。

 

 

それから抜け毛についてですが、健康な人の場合、1日に100本の抜け毛があるということですが、その根拠は以下のとおりです。

 

 

人間の頭髪は約10万本です。

 

 

休止期毛が抜け落ちて、成長期の髪との入れ替わりを繰り返しつつ、おおよそ10万本を維持しています。

 

 

健康な状態の頭髪での、成長期と休止期の毛髪割合は、

 

 

90%が成長期

10%が休止期

 

 

となります。

 

 

休止期は3~4か月ということですので、休止期100日として計算すると。

 

 

105×10%×¹⁄100=100(本)

 

 

この式は、つまり―――

 

 

(10万本の髪)×(休止期の割合)×(100日分の1日)=100本

 

 

1日の抜け毛の本数は100本ですよ、ということですね。

 

 

つまり、1日100本ぐらいの抜け毛は異常でも何でもなく、ごく普通の生理現象だということです。

 

 

 

思い悩むぐらいなら病院へ行こう





もし、あなたが十代の方で、自分が薄毛かどうかで悩んでいる場合は、近所の皮膚科か、薄毛専門のAGAクリニックで診てもらうことをおすすめします。

 

 

なぜなら、

 

 

本当は薄毛ではないのに、毎日思い悩んでいると、それがストレスとなって、本当に脱毛が始まります。

 

 

ストレスは薄毛・脱毛の原因の一つに挙げられています。

 

 

なので、早急に受診して、

 

 

「そうではない」ことを、専門家からはっきり言ってもらえれば、納得できるし、安心でしょ?

 

 

仮に「薄毛」だと診断されれば、それはそれで、早い段階で何らかの対処ができるのだから、毛密度50%を切らない内に手当ができて「よかった」と思ってくださいね。

 

 

あとがき

 

何かを思いつめるに至るには、人間関係から始まって、さまざまな要因が複雑に絡まり、たまたま「そのこと」が表に現れたにすぎないのかもしれません。

 

 

10代であれば、身体的にも大きな変化をともない、心と体のバランスを取りにくい時期でもあります。

 

 

そこへ、受験や友人関係、部活動、気になる異性、親との関係と、盛りだくさんの課題を若さと体力でこなし、乗り切っていかなくてはならないのですものね。

 

 

大変だと思います。

 

 

難しいことばかりですけれど、悩みの一つひとつを解きほぐしていくことで、自分が楽に過ごせるなら、それに越したことはありません。

 

 

とりあえず、何ごとも思いつめないこと。

 

 

サチコ

それが、ハゲないコツです